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2005年6月

2005.06.30

私がご主人様!? No.17

 「ありがとう。でも本当に大丈夫だから・・・」
 とりあえずそう言って彼女を安心させる。さもないとこの人泣き出しそうに見えたから。 
 「・・・分かりました、出すぎた真似をして申し訳ありませんでしたご主人様。」
 「ううんそんな事は無いと思うけど。とりあえず行きましょう。」
 私の言葉に麻耶さんは微笑を取り戻すと頭を下げる。
 「はい、それではこちらへ。食堂までご案内します。」
 私達は部屋を出て廊下を進み、私の部屋と最初に案内された部屋の中間あたりに向かう。
 麻耶さんが両手で扉を開き、私を招き入れてくれる。
 そこには既に食事が準備され、舞さんをはじめとするメイドさん達が控えている。
 「こちらにお座り下さいご主人様。」
 麻耶さんが椅子を引き座るよう促してくる。何か落ち着かないなあと思ってしまう。
 私がそう思いながら座ると、控えていたメイドさん達がてきぱきと動き始める。
 その動きは無駄無く、流れるようで、瞬く間に私の前に料理の載った皿が並べられる。

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2005.06.27

私がご主人様!? No.16

 トントン・・・
 扉が控えめに叩かれる。私がベットから起き上がろうとする前に声が掛けられる。
 「お休みのところ申し訳ありませんが、よろしいでしょうかご主人様?」
 「う、うん良いけど。」
 私は起き上がり扉の方を見る。開けて入ってきたのは麻耶さん、傍まで来ると一礼する。
 「お食事の準備が整いましたので、ご案内いたします。」
 にこやかに笑いながら私を見る麻耶さん、その顔を見ていると、
ふと先程の夢に出てきた年上の子を思い出した。
 ひどく似ている様な気がするのだ彼女に・・・だとするとあの夢は?
 「ご主人様どうかなされましたか?・・・もしかしてご気分がすぐれないのでしょうか?」
 心配そうな表情で私を見て言う麻耶さん、彼女からは相変わらず偽善じみたものが感じられない。
 つまり本気で心配しているみたいなのだ、雇われているからといってこれほど親身になれるものだろうか?
 「いえ何でもないから、ちょっとぼーとしてしまっただけ。」
 私は何とか繕うと笑って見せる。彼女はほっとしたみたいだけど、心配そうな表情は崩さなかった。
 「それならよろしいのですが、何かあればおしゃって下さいご主人様、直ぐに対応いたしますから。」

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2005.06.24

私がご主人様!? No.15

 ベットに横になり私は天井を見つめてた。
 突然ここへ行かされ、行った先にはメイドさん達が居て、私を”ご主人様”と呼んで・・・・
 何だか人生観が大幅に変わってしまいそうだった。まあまだ16年間しか生きていない人生なんだけど。
 その中私は眠りに落ちていった、どうやら移動の疲れが今頃出てきたらしい。
 食事までまだ間が有りそうだし、ちょっと眠っても良いか、そう思った瞬間、意識が吸い込まれるように消えた。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ここはどこだろう・・・・学校みたいに見えるけど、私の通っていた学校ではないみたいだった。
 そこには数人の子供達、年上の女の子が、年下らしい女の子を見ている。
 「えーーん。」
 泣いているのだろうか、そんな声がする。私は居ても立っても居られなくなり、その女の子の元に駆け寄る。
 「泣いちゃ駄目・・・泣いたら負けだから・・・・」
 泣いていた女の子が私を見る、涙を目に溜めたその女の子は・・・
 あれ・・・?何だか最近会った誰かに似ているような・・・・?
 「そうよ祐希さんの言う通りよ・・・」
 優しくその子を抱いて慰める年上の女の子、私を見て感謝の笑みを浮かべるその子は、さっきの子同様最近会った誰かに似ている。
 「ありがとう・・・祐希お姉ちゃん。」
 「ありがとうございます・・・祐希さん」
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 次の瞬間、私はベットの上で目を覚ます。
 何だろうこの夢・・・、そして出てきた二人の子供達・・・・懐かしい感じ・・・あれは?

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2005.06.21

私がご主人様!? No.14

 「ご主人様、お部屋の用意が整いましたので、ご案内します。」
 麻耶さんが戻ってきて私に言う。
 「あ・・・うん、ありがとう。」
 そう言って私は立ち上がると、扉に向かう。もちろん麻耶さんが先導してくれる。
 部屋を出た私と麻耶さんは廊下を更に奥に進み、それほど装飾はないが、それでも高価そうな扉の前にくる。
 「こちらがご主人様のお部屋になります。」
 麻耶さんはそう言うと扉を開け、私を先に部屋に入れる。
 結構広い部屋だった、正面に大きな窓、左にベット、右に机と書棚がある。
 「ご自宅にあった物は全て移動済みです。念のため後でご確認をお願いします。」
 麻耶さんがそう言って部屋を指し示す。しかし何時の間に家の親は荷物を?
 相変わらずやる事が徹底していると半ば呆れてしまう。
 「それではお食事が出来ましたら呼びにまいりますので、暫くお休みになられて下さい。」
 「あ、うんありがとう。」
 「いえ、それでは失礼しますご主人様。」
 一礼し出てゆく麻耶さん。どうでも良いけど”ご主人様”という呼びかけには当分慣れそうもなかった。

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2005.06.18

私がご主人様!? No.13

 ある意味緊張を強いられるお茶会。ああ・・・・胃が痛い。
 そんな時三度扉が叩かれ、麻耶さんが対応する。
 「ご主人様、お茶の御代わりはいかがいたしますか?」
 舞さんが聞いてくる、それにしても彼女って本当に嬉しそうに私に接してくれる。
 赤の他人である私に何故ここまで尽くそうとしてくれるのだろう。
 もっともそれはあのメイド頭の麻耶さんも同じだ。
 私はこれでも人の好意の裏に何が有るのかを見抜くのは得意な方だ。
 ・・・言っとくけど、別に好きで身に付けたスキルでは決してない。
 まあ自慢するわけではないけど、結構裕福な家だと思われているらしい。
 影響力もある(両方とも私の力でなく親の力だ)。
 お陰で私に近づいてくる連中は上辺だけは好意的だ。
 しかし心の底では、取り入って、その力のご相伴に預かりたいという連中なのだ。
 そんな連中に囲まれていれば、否応なしにそんなスキルも身に付くというものだ。
 だけど麻耶さんと舞さんからはそれを感じないのだ。

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2005.06.17

作品を投稿しました14

別のサイトさんにですが、作品を投稿しました。

投稿先は
PAINWEST」さんという、ゲームや小説の二次作品を発表しているところです。
自分がここに投稿した作品は、「とらいあんぐるハート」と自分の拙作「巫女遊撃隊」をクロスオーバーさせたものです。
タイトルは「海鳴りの巫女」。今回は第五話(最終回)です。
シリアスな話になったせいもあるのですが、
原作の雰囲気を残しつつオリジナル要素も入れないといけなかったので、難しかったです。
(前回も書いたのですが、
この作品にTS要素はありません。)

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2005.06.15

私がご主人様!? No.12

 トントン
 扉が叩かれる音がして、佐藤さん・・いや麻耶さんか、が向かう。
 先程と違い彼女は直ぐに戻ってきた。
 「ご主人様、お茶の用意が出来ましたが、お飲みになりますか?」
 「あ、うん、頂戴。」
 「畏まりました。」
 麻耶さんはお辞儀をすると、扉に再び向かい、大きく開く。
 そうするとカップやお菓子の皿を載せたワゴンを押してメイドが入ってくる。
 よく見るとそのメイドに見覚えがあった。そう最初に会ったあのメイドだった。
 確か名前は沢木舞さん。私と大して年の違わない女の子だ。
 舞さんはワゴンをテーブルの横に付けると、まず裏返していたカップを戻しポットからお茶を注ぐ。
 見ていて惚れ惚れする手際だった。とても私には真似の出来ないものだ。
 そうしている中に舞さんはお茶を入れ終わり私の前に置く。何時の間にかお菓子の皿も置かれている。
 お茶の用意を終えた舞さんは軽くお辞儀をすると、ワゴンの横に控えるように立つ。
 一方の麻耶さんも舞さんの作業が終わると、私の後ろに立ち、こちらも控えている。
 「えーと・・いただきます。」
 私はそう言ってカップに手を伸ばす。・・・正直いって、こんなに緊張するティータイムは生まれて初めてだった。

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2005.06.12

私がご主人様!? No.11

 「兎に角その屋敷の主人はお前だ。メイド達にもそう言ってある。」
 こちらの事など構わず話を進める父親。
 「だから頼んだぞ祐希。さらばだ。」
 「ちょ、ちょっと待って・・・」
 ツーツーツー
 切れた電話を見ながら呆然とする私。今更ながら家の親のアバウトさには驚くより呆れる。
 「お話はお済みでしょうか?」
 離れて立っていた佐藤さんが近づいてきて聞いてくる。
 「あ、うん一応ね。」
 電話機を彼女に渡しながら、私は佐藤さんを見上げる。
 「えーと、佐藤さんで良かったんだよね。聞きたい事があるんだけど。」
 「はい、何でもお聞き下さい、あと私の事は麻耶とお呼び下さいご主人様。」
 そ、それはちょっと勘弁して欲しいんだけど。
 「えーと、それじゃ私がこの屋敷の主人で、麻耶さん達がメイドとして仕えてくれるわけ?」
 私の問いに、麻耶さんは微笑むと再び腰を折ってお辞儀をしながら答える。
 「その通りでございますご主人様。以後よろしくお願いいたします。」
 夢なら覚めて欲しいと私は切に思った。

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2005.06.09

私がご主人様!? No.10

 電話を持って佐藤さんが戻ってくる。
 「ご主人様へ、オーナー様からお電話です。」
 オーナーってもしかして家の両親の事だろうか?とりあえず電話を取る私。
 「もしもし・・・」
 「お、どうだ新しい屋敷は?」
 やっぱり父だった。
 「ちょうど良かった、お父さんには言いたい事があるんだ。」
 「何だね、お父様に話してごらん。」
 ・・・・何がお父様だ。
 「何なのこの家、いえそれはいいわ、何なのこのメイドさん達は?」
 「うん?何か問題があったのかね?一流の者達を選んだつもりだったんだが。」
 「そういう問題じゃない!何でメイド付きの家に私が住むのかって聞いてるの。」
 「嫌なのか?ご主人様っていうのは永遠のロマンだと思ったんだが?」
 そう思うなら自分でやれよな・・・・私は頭を抱えたくなった。
 「それにそっちの別邸、広くてお前一人じゃ管理しきれんだろう?それもあってな。」
 「まあそっちの理由の方が、まだ分かるけど・・・って、私が転校させられたのってまさか?」
 「ああ、せっかくの屋敷そのままにしておくのは勿体無い、それに将来お前の物になるんだぞ。」
 そんな理由で娘を転校させるか普通。まったく家の親共は・・・・・・

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2005.06.06

私がご主人様!? No.09

 「お座り下さいご主人様。」
 メイドの女性はそう言って私を座らせると、正面に立ち、改めて深々とお辞儀をしながら言う。
 「ようこそいらっしゃいました、私は当屋敷のメイド頭を勤めさせた頂く、佐藤麻耶と申します。」
 この人佐藤さんていうんだ、それにメイド頭って、いわばメイドさん達の責任者ってこと?
 「今日から誠心誠意ご主人様に尽くさせて頂きます。至らぬ所があればご遠慮なくお申し付け下さい。」
 ・・・何て答えればいいんだろう?こういう場合は。私は返す言葉が見つからない。
 「どうかなさいましたかご主人様?」
 「いえ、何でこうなっているのかなあ・・・と思って。」 
 「・・・お聞きになっていないのですか?」
 私の言葉に佐藤さんが首を捻って答える。
 「まったく・・・父も母もただこっちへ行けってだけ。」
 行った先で、メイド付きのお屋敷に連れて来られるとは思ってもいなかった。
 「そうですか・・・私達はご主人様が、今日こちらに来られるという事しか聞いていませんし。」
 どうやら彼女達も詳しい話は聞いていないらしい。まあ、家の両親ならありえる話だ。
 そんな時だった、部屋の扉が控えめに叩かれる音がした。
 佐藤さんは、「失礼します。」と言って、扉に向かう。
 「・・・今・・・電話・・・」
 「そう・・・様から・・・分かりました。ご苦労様。」
 扉を開けた佐藤さん達の会話が聞こえる。何だか電話があったみたいだけど・・・・

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2005.06.03

私がご主人様!? No.08

 「それではご主人様こちらへ。」
 挨拶を終えた彼女に促され、私は広いポーチを歩き扉に向かう。
 既に扉(これもやたらに高価そうだった)は開けられ、左右にメイドが立っている。
 うやうやしく頭を垂れているメイドの横を通り抜け、私は屋敷の中に入る。
 「・・・と私の荷物・・・」
 そう言って後ろを振り向くと、既に車から降ろされ、メイド達の手で運ばれていた。
 「ご主人様の荷物はお部屋に運んでおきますので、ご安心を。」
 先導していた女性がそう言って微笑む。・・・それにしても綺麗な人だ。
 同じ女性でもどきどきさせられる。言っておくがそっちの趣味は無いぞ。
 しかし、これは・・・入った玄関らしき所で私は再び驚かされる。
 何とまあ広い玄関だこと・・・それだけで一部屋に使えるくらいあるみたいだ。
 そこを横切り、廊下を歩いて、私達はようやく一つの扉の前にたどり着く。
 「どうぞお入り下さいご主人様。」
 案内してきた女性が扉を開けてくれる。私は部屋に入る。
 結構広い部屋だった、中央にソファが置かれ、壁には絵画が掛けられている。
 屋敷といい、この部屋といい、私には身分不相応な気がしてしょうがない。

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